21.Jan.2013 Tsuchiura.Ibaraki.Japan |
ある男の元に匿名で一人のファンから作品が届いた
男の生業は声
作品は男の声を動画作品にしたもの
男はとても喜んだ
後日、男は自分の弟に作品を自慢してみせた
だが、その作品は弟が作ったものだった
弟は恥ずかしくて言えなかった
砂が街の景色をかすめたある日
風は男の生命を持っていってしまった
華やかな世界の仕事に自惚れず、家族の為に生きた男の最期は一人だった
その夜、家族は一人ひとり自分の想いを男に話した
弟はあの日兄に伝えられなかったと泣き続けたという